原因

何らかの感染症が原因であることが多く、その多くはロタウイルスやノロウイルスなどのウイルスです。ウイルスに対する特別な薬はありません。
細菌性胃腸炎による症状のこともありますが、この場合も基本的には抗菌薬は使用せずによくなります。
げりだけでなく便に血液が混じる、しぶり腹(便意があるのに便が出ない)などの症状があれば必ず教えてください。
また、海外渡航歴があるときはお伝えください。

対応

嘔吐やげりの症状は時間経過とともに改善してきます。脱水症を避けるために改善するまでの間はこまめな水分摂取が必要になります。

次のような症状があるときは、脱水症が進んでいる可能性があり医療機関に受診が必要です。特に乳児は症状が進行することがあり注意が必要です。

• 普段の様子と違う（ずっと泣いていたり不機嫌で落ち着かないなど過敏な状態、または逆にずっとうとうとして眠りがちな状態、など）
• 顔色が悪い
• 泣いても涙が出ない、口の中が乾いている
• 手足が冷たい

治療

げりを内服薬で止めることは難しいです。脱水症の治療をしながら症状が落ち着くのを待ちます。
軽度の脱水症の場合は、経口補水治療で対応可能です。脱水症が進行すると点滴治療が必要なことがあります。
経口補水治療は正しく行うと有効な治療法です。当院では、経口補水治療の指導も行いますので、疑問があればいつでもご質問ください。